どのような骨と筋肉の仕組みで腰痛が起こるのか、初診患者の矢崎さんの症状を診ながら、骨格模型を使って説明したいと思います。まずは、矢崎さんの筋力を検査して症状をチェックしますね。
よろしくお願いします!
では、矢崎さん、おじぎをしてみてください。はい、戻して。今度は反らしてみましょう。どちらに痛みがでましたか?
反る時の右側です。
今度は右を向いてみてください。はい、今度は、左。どちらに向いた時の方が腰に痛みを感じますか?
右へねじった時に、右側が痛みます。
今度は右手を後ろに回したまま、右に振り向いてください。背中の右の方を押すので抵抗して力を入れてみてくださいね。痛みがでますか?
大丈夫です。
今度は、体をまっすぐにして、上半身だけを右に倒してみましょう。右腕を押すので抵抗して力を入れてみてください。痛みますか?
あ、痛いです。
痛いよね。また右手のひらを外に向けて、脇をしめてください。腕を外側から押しますから、抵抗してくださいね。腕から腰に伸びる筋肉の動きをみます。大丈夫ですか?
痛くないです。
次にベッドでうつ伏せになってもらいますね。左足90度に曲げて、上に足をあげてみましょう。上から押しますよ。はい、右も。問題ありますか?
大丈夫です。
今度は右足を外側に開こうとしてください。次は、左です。問題ありますか?
大丈夫です。
わかりました。では、仰向けになってみましょう。左足を外向きにして斜め45度に上げましょう。はい、次は右。この感じどうでしょう。
痛いです。
次は、両膝を曲げて手を上に上げます。右側に膝を倒してみましょう。今度は左側。これでお腹の周り右側の筋肉が伸びますよ。どっちが辛いですか。
右側をのばした方が辛いです。
いいでしょう、わかりました。気をつけて起きてくださいね。それでは、骨格模型を使い、矢崎さんの体に見立ててわかりやすく説明しますね。
はい、お願いします。
最初におじきと反らす動作をしてもらいましたね。反る時に、ウエストよりも下、骨盤より上、どちらかというと右側に痛みがでましたね。次に上半身を右にねじっていただいた時にも痛みがでましたね。
はい。痛みました。
腰を中心に筋肉が上や下に伸びています。体の前側にも筋肉があるんですね。つまり、筋肉のテンションによって背骨は真ん中の位置に保たれているんです。
はい、なるほど。
生活習慣でテンションに狂いが生じると、一定の角度を超えた時に腰部に負担がかかり、炎症が起きます。これが、腰痛のパターンです。
わかりました。
矢崎さんの場合は、腰を反らした時と、上半身を右に倒した時に腰の右側に痛みが出ましたね。右側から振り返ってもらった時には「脊柱起立筋」、脇をしめてもらった時は、腕から腰に繋がっている「広背筋」を使いました。こちらの動作には問題なかったので、右に倒した時に痛みを感じた「腰方形筋」に問題があるとわかりました。
はい、わかりました。
次にベッドにうつ伏せになってもらいましたね。足を上げていただき、骨盤から股関節に繋がっている「大臀筋」を使いました。その後、足を横に開いていただき、この時は「中臀筋」という歩く時に使う筋肉を動かしました。この動きには問題ありませんでした。
はい、そうでした。
その次に仰向けで足を斜めに上げてもらった時に、右側の筋肉が著しく低下していて、痛みも出ましたよね。
はい、痛かったです。
この時使っていた筋肉は、4番目の腰椎から股関節の内側に伸びている「大腰筋」です。これは、体の真ん中にあり、姿勢を維持する筋肉です。ここに緊張があるために、足を上げると痛みを伴います。
よくわかりました。
総称すると、矢崎さんの場合は右側の「腰方形筋」と、右側の「大腰筋」に問題があるといえます。インナーの深い筋肉なので、急性といより慢性の症状ですね。仰向けで寝ている時や、長時間立っている時、お子さんを抱っこしている時に、負担がかかっていると思われます。
その通りです。
それでは、実際に施術してみましょう。